AYAKA : 第1話 キャンペーンガールとして

 ぽっかり出来たオフ  思い出の居酒屋の壁にいる私
懐かしい木目の扉をあけると、見覚えのある顔が並んでいた。

「おーっ!? 木下来たぞー」

「彩香―!久しぶりー!」

小さく手を振って登場した私を迎える、歓声のような黄色い声。 なんだか妙にくすぐったい。
今日は久しぶりのオフ。ここのところ ずっとキャンペーン の為の地方回りが続いていた。
人と会って話をする事は好きなので、性には合っていているが、これも連日続くとハードで、さすがにちょっと疲れていた。そんな時マネージャーから、

「彩香、さっき協会から電話があって、台風が来てるから、明日の熱海の花火大会は延期だって。」

「エーッ? じゃあ明日は完オフ? 打ち合わせとかもなし? やったぁ~!」

仕事がない日でも、2、3時間の打ち合わせがあったりと、丸1日休みが取れない日々が1ヶ月は続いてた。
 それならばと思い、久しぶりに海老名市の実家へ戻る事にした。親友の優子たちにも 久しく会っていない。そう思って、すぐに彼女へ電話をした。

「彩香が帰ってくるなら、海老名第五中メンバー10人くらい集めるよ!」

「うわぁ!、 急遽決まったプチ同窓会じゃん!」

場所は駅前の居酒屋。店長のオジサンの顔を見るのも、もう1年ぶりだ。

「〇と△が最近会って付き合ってるらしいよ」

「うそー!? 私、ちょっと中学ん時好きだったのよねー... ショック~」
お酒もまわり、時効成立というのもあり、あの時実は......の今さら話も出来る。 やっぱり地元の友達といる時が一番癒される。 ライバル同士のモデル仲間とは中々出来ない馬鹿な話も出来る。
 ぽっかり出来たオフ  思い出の居酒屋の壁にいる私