モデルの美肌作り~にきび・肌荒れについて
モデルの生活

モデルの美肌作り~にきび・肌荒れについて

モデルにとって身体は商品です。商品をよく見せるために、体型をはじめ肌質を整えることも、好印象を与える要因の1つとなります。特に肌は、全身を覆っていますので、顔だけでなく全身のスキンコンディションについて、普段からモデルへの指導を行うヘアメイクアップアーティストの正木万美子さんから、ケア方法やおススメの商品などのアドバイスをもらいました。

モデルの美肌作り~にきび・肌荒れについて

モデルの美肌作り~にきび・肌荒れについて

モデルにとって身体は商品です。商品をよく見せるために、体型をはじめ肌質を整えることも、好印象を与える要因の1つとなります。特に肌は、全身を覆っていますので、顔だけでなく全身のスキンコンディションについて、普段からモデルへの指導を行うヘアメイクアップアーティストの正木万美子さんから、ケア方法やおススメの商品などのアドバイスをもらいました。

にきび

(1)原因・発生する場所

見た目は同じニキビでも、思春期にきびと大人ニキビは発生する原因が異なります。

【思春期ニキビ】

第二次成長期の変化としてホルモンの分泌量が増加し、皮脂量が増えることによって出来るニキビは、急激に皮脂分泌量が増えるため、毛穴からの排出が追いつきません。
排出しきれずに残った皮脂は古くなった角質などと混ざり毛穴を塞ぎ、その中でニキビ菌が増殖すると炎症性のニキビになります。
皮脂量の多い顔の中心や、Tゾーン、髪の生え際に多くできる傾向があります。
ただ、思春期ニキビはほとんどの場合、終わりがあります。

【大人ニキビ】

大人ニキビの原因は、皮脂の過剰分泌だけでなくターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)の乱れやホルモンバランスの乱れ、メイクによる毛穴の詰まりなどもあります。
Uゾーンと呼ばれるあごや口のまわり、フェイスラインにできやすく、治りにくく跡になりやすいのが特徴です。

(2)改善・治療法

【思春ニキビ】

思春期ニキビは、成長期の数年間だけ発生するもので、20歳前後でまでに自然にできなくなります。
思春期ニキビは成長に伴う現象なので、皮膚科で処方される塗り薬や飲み薬を用いて悪化を防ぐ対処療法を行ったり、ビタミン剤の服用で皮脂分泌を抑えたりします。
また、スキンケアも皮脂対策が中心で、こまめに洗顔をして皮脂を洗い流し、皮脂分泌を抑える化粧水や保湿剤でケアをします。

【大人ニキビ】

大人ニキビは様々な要因が複雑に関わり発生します。乾燥や洗いすぎにも要注意ですが、肌だけでなく睡眠不足、過剰なダイエット、偏食、生理不順やストレスの解消など生活習慣の乱れなど改善が必要です。

にきび

(3)ニキビ予防と注意

毛穴を詰まらせないためのスキンケア

ニキビを防ぐには過剰な皮脂を取り、かつ毛穴を詰まらせないことが必要です。

オイルクレンジングに要注意

1日の終わりはクレンジングでしっかりと汚れを落とすことが必要ですが、毛穴の詰まりやニキビが気になる時は控えた方が安心です。
過剰に皮脂が分泌されているところに油分を与えることでニキビができやすく、また、すでににできているニキビを悪化させてしまいます。
オイルフリーのジェルクレンジングなどを使うようにしましょう。

洗顔のしすぎに注意

強い洗浄力のあるもの洗顔料で1日何度も洗顔すると、肌に必要なうるおい成分を必要以上に取り去ってしまい肌が乾燥して、角質の柔軟性が失われて固くなり余計に毛穴を詰まらせてしまいます。
お肌で脂っぽく感じるところだけ重点的に洗うように心がけてください。

ピーリングを取り入れる

ニキビは毛穴が詰まることで起こるため、毛穴を詰まらせないことが大切です。
余分な角質を取ると毛穴が詰まらなくなり、肌の新陳代謝が良くなります。
ホームピーリングでは、AHA(アルファヒドロキシ酸)が配合された石鹸やローションなどを用いると手軽に行えます。
ホームケアで使用するピーリング剤はクリニックで行うピーリングよりも濃度が低いものですが、肌が赤くなったり、ヒリヒリするような痛みを感じたときはすぐに使用を中止してください。
ピーリングの後は、角質が一時的に薄くなるためUVケアも忘れずにしましょう。

保湿が重要

洗顔やピーリングの後は保湿が大切です。 水分が不足すると肌が乾燥して毛穴の角質が厚くなり毛穴が詰まってしまいます。セラミドなど保湿成分が入った保湿美容液でたっぷりと保湿しましょう。十分な保湿で肌が柔らかくなり、毛穴が詰まりにくくなります。

肌内部でビタミンCとして働いてくれるビタミンC誘導体配合の化粧品は、皮脂を抑えてくれる働きがあるのでニキビ予防にも効果的です。
また、「ノンコメドジェニック」と表示されているものや、油分の少ない保湿美容液などを選びましょう。

ニキビが出来てしまったら、普段のスキンケアはなるべく油分を使用しいていないオイルフリーの化粧品(クレンジング・保湿剤・ファンデーション)を使うようにしましょう。

その他に気をつけるべきこと

  1. バランスの良い食事としっかり睡眠をとる
  2. 髪のスタイリング剤などが当たらないようにする(顔にさわらない)
  3. 自己流の対処法で悪化してしまった場合、なかなか治らない場合はクリニックでの治療をお薦めします。

保険診療内での内服や外用治療もあるので、皮膚科・美容皮膚科など事前に調べてから受診されると安心です。

乾燥による肌の赤みやかゆみを伴う肌荒れ

肌荒れ

乾燥による肌の赤みやかゆみを伴う肌荒れ

乾燥は誰にでも起こる肌悩みです。また、肌トラブルの初期症状です。
乾燥を放っておくと、水分保湿能力が下がり炎症が起きることでバリア機能(外部からの
刺激を防ぐ大切な働き)が低下し、シワやたるみ、シミやくすみが現れ、毛穴も目立つよう
になり肌あれの原因となります。

肌を乾燥させる原因は、

(1)洗いすぎ、(2)日焼け、(3)保湿のお手入れをしていない、(4)食生活の乱れ(栄養不足)
(5)刺激のあるクレンジングア (6)アレレルギー(花粉症など)(7)外気の乾燥
などが考えられます。

肌荒れ防止対策

正しい保湿とは「保湿成分」を肌に入れて油性成分で閉じ込めること。
お化粧水をたっぷり与えることも大切ですが、正しい保湿ケアとは肌内部の水分を抱えて離さない保水力のある成分を配合した美容液を与えることです。

肌表面のうるおいは化粧水で補えますが、肌の奥まで浸透するのが美容液です。

セラミドやアミノ酸、ヒアルロン酸、尿素などの天然保湿因子が入った美容液を与え肌の保水力を高め、セラミドなどの保湿成分が配合された乳液またはクリームを使うことがおすすめです。(乳液とクリームは水分と油分のバランスの違いです)

※乾燥や肌荒れなどのない健康な肌状態の時は、正しいクレンジングと化粧水と乳液(クリーム)、または化粧水と100%ピュアな天然オイル、化粧水と100%ピュアなシアバターなどのシンプルケアで十分です。

ただし、肌の弱い方、敏感肌の方は天然の植物成分を使ったもので刺激などの反応がある場合もありますので注意してください。
基本的には、肌本来の働きを正常にするためにも過剰なケアは要注意です。

正木 万美子 profile
正木 万美子
嶋田ちあきメイクアップアカデミー卒業後、同アカデミー常任講師に就任。
ミスユニバース最終選考会公認メイクアップチーム所属。
嶋田ちあきプロデュースBRILLIAGE PRを経て所属アーティストとして活動。独立後、『a feel 』 主宰。
正木万美子 HP:http://www.afeel-makeup.com/