(1)まず、ポートフォリオのおさらい
前回でも少しお話ししましたが、ポートフォリオとは自分を売り込むパンフレットのようなもの。自分の顔立ち、スタイル、バランス、表現力。さらに仕事歴のある人は、最近の作品をつづったものが、1つの冊子に盛り込まれています。クライアントさんや審査員は、ポートフォリオを見ることで、今現在のモデルとしての質を確認するのです。
パンフレットというくらいなので、1枚ではなく、何枚もの写真を使い、いろんな自分を見てもらうのです。ここで気をつけてほしいのが、ただ何枚も写真を入れればいいのではありません。映画などのパンフレットだって、クオリティの高いものの方が目を惹きますよね。ポートフォリオも同じです。
(2)ポートフォリオに入れるべきポイント!〜コマーシャルモデル編〜
では実際にポートフォリオを作るときに、どんな写真を入れればいいんでしょうか。まずは、ファッションモデル向けのポイントです。
- ヘッドショット… 顔立ちがわかり、自分らしいナチュラルなもの
- 全身写真 … 脚がキレイにスラッと見えて、スタイルとバランスがわかりやすいもの。
- 好感度があり、清潔感のあるもの
- 笑顔がキレイに作れているもの … 口角が左右等しく上がっているとGOOD!
- ポーズや表情がどれも同じではなく、バリエーションがある
- どの年齢層を狙っているのかわかるもの
などです。また、はじめは写真を撮る場所にも迷うかもしれませんが、全部の写真がスタジオのみではバリエーションに欠けてしまいます。スタジオとロケ写真が5:5くらいのバランスが良いでしょう。
(3)ポートフォリオに入れるべきポイント!〜ファッションモデル編〜
次に、ファッションモデル向けのアドバイスです。コマーシャルモデルとは違い、好感度や笑顔ももちろん大事ですが、なにより見た目のインパクトが重要です。
・ヘッドショット … インパクトがあり、カッコイイもの
・全身写真 … スタイルが良く見えるもの
なにより脚がスラっとキレイに見えるものがGOODです
全身のバランスがよくわかるもの
また、見ている人にインパクトを残すためには以下も重要なポイントになります。
- 個性的で、強い表情のあるもの
- ポーズや表情にバリエーションがあるもの
写真を撮る場所についてですが、これはコマーシャルモデル編と同様に、スタジオとロケ写真が5:5の割合だと良いポートフォリオに近づけます。
(4)いざ撮影!こんな流れで進めよう
撮影をしよう!と決めても、初めの頃は何から始めればいいのかわからないですよね。そんな時は、これを参考にしてみてください。実は、撮影日を迎える前にやらなければいけないこと、結構あるんです。
①自分のキャラクターを知る
自分が思っている自分のキャラクターと、周りから見る自分のイメージは必ずしも同じというわけではありません。周りの人に自分のイメージを聞いて、自分に似合うものや、向いているものを見極めましょう
②撮影したいイメージを決める
①で自分のイメージを決めたら、次のステップ。出来上がったイメージに近い雑誌の切り抜きを集めてください
③衣装、メイク、シチュエーションを決める
集めた切り抜きを参考に、具体的な衣装やメイク、シチュエーションを決めます。スタジオ撮影かロケ撮影か、というのもこの段階で決めると良いでしょう
④撮影スタジオ・カメラマンを決める
撮影スタジオも自分で探します。モデルの宣伝材料用の写真を撮影してくれるスタジオがあるので、絞って探しましょう。事務所がオススメしてくれる場合もあるので、聞いてみるといいかもしれません。また、知り合いにカメラマンがいたり、紹介してくれる人がいる場合は、お願いしてみてください。
⑤ポーズを練習する
ぶっつけ本番はNG。自分も緊張して良いパフォーマンスができなくなってしまいますし、カメラマンさんにも迷惑がかかる場合があります。緊張することは仕方ないですが、それでもスムーズに動けるように、鏡の前で練習しておくと良いでしょう。最低でも10種類のポーズは考えておきます。
⑥撮影日を決める
ここにきて、はじめて撮影日を決めます。撮影日を決めるまでにやることはたくさんありますよね。当日の現場では、協力してくれるスタッフがいますが、みんなチームの一員です。より良い作品にするためにも、周りの意見も大事にしてください。
⑦写真のセレクト
無事撮影が終わったら、写真のデータを見返して、自分でいいと思うものをセレクトしましょう。周りの人に聞いてみて、客観的に見るのもいいかもしれません。
1つのポートフォリオを作り上げるためには、たくさんの時間と労力がかかります。でも、このポートフォリオ1つで、自分のモデルとしての人生が左右されることだってあります。満足いく作品になるように、事前の準備は万全に行って、撮影にのぞみましょう。